
社名の由来
「ネクストワンどっとコム」は、
勘違いから生まれた名前です。
事実確認をしないまま、ある逸話を信じ込んで、そのまま社名にしました。あとから調べたら、その逸話は本人が言っていない話でした。
笑い話ですが、いまの仕事の姿勢は、この失敗からできています。
いま、本物と作り物の区別がつきません
最近は、AI(人工知能)を使った愉快犯が増えました。
現実に撮られた動画なのか、作り物の動画なのか、見ただけでは分からなくなっています。
だからこそ、「信じたのは自分」という考え方が要ると思っています。
だまされた側にも、確かめる手間を省いた、という落ち度があります。
偉そうに書いていますが、これは他人の話ではありません。
事実確認をせずに情報を鵜呑みにして、架空の哲学を植え付けられ、それを社名にしたのが僕です。
きっかけは、チャップリンの逸話でした
広く伝わっている話
「あなたの最高傑作はどれですか?」
「Next One(次回作だ)」
チャップリンの逸話として伝わるもの(※後述のとおり、本人の発言としては確認されていません)
喜劇王チャップリンが、世界的なヒットを重ねて名声が頂点にあったころのインタビュー、という話でした。
富も名声も手にした人が、まだ次を見ている。
職人の、終わらない探究心の話として耳に残りました。かっこいいな、と素直に思ったわけです。
2014年、独立するときに付けました
2007年から2008年ごろ
会社勤めのかたわら、インターネットの副業を始めました。
2012年ごろ
副業が芽を出し始めて、「このまま続ければ独立できるかもしれない」と思い始めたころです。
2014年
副業で稼げるようになり、独立するタイミングで、自分へのけじめとして名前を決めました(専業の仕事として法人にしたのは、翌2015年10月)。
「ネクストワン」の気持ちを忘れない。そこに、インターネットの黎明期にあった「ドット・コム」(世の中はインターネットで変わる、という当時の空気を指す言葉)を足しました。
それで、ネクストワンどっとコムです。
ところが、チャップリンはそんなことを言っていません
日本チャップリン協会の会長で、チャップリン研究者の大野裕之さんが、はっきり否定しています。
チャップリンは完璧主義者で、自分の最新作に満足していた作家だった、という理由です。娘のジョゼフィンさんの証言も添えられています。
では、なぜ日本でこの話が広まったのか?
きっかけは、2012年5月の、トヨタ自動車の決算会見でした。
通説
チャップリンの「Next One」
トヨタ自動車の豊田章男社長が、2012年5月の決算会見で、チャップリンが「あなたの最高傑作は何か?」と聞かれるといつも「NEXT ONE」と答えた、という話を紹介しました。トヨタの「改善」の精神に通じる、という文脈です。
この話がそのまま、事実確認をされないまま、経営者や起業家の間に広まりました。トヨタの広報担当者も、海外の新聞の取材に「日本では通常、チャップリンの発言とされており」と答えています。
確定
フランク・ロイド・ライトの「The next one」
近代建築の巨匠フランク・ロイド・ライトは、「あなたの最高傑作はどれか?」と尋ねられるたびに「The next one(次の作品だ)」と答えていました。
こちらは、ライトの財団の公式サイトに記されています。つまり、同じ趣旨の逸話でも、出どころがはっきりしているものがあるわけです。
出どころ:フランク・ロイド・ライト財団の公式サイト
エンツォ・フェラーリも「最高のフェラーリは、まだ造っていない1台だ」という趣旨の言葉で知られています。ただし、こちらは広く伝わっているものの、一次資料を確認できていません。【通説】として扱います。
信じたかった理由も、はっきりしています
豊田社長がこの話をした2012年は、僕の副業がようやく芽を出し始めたころでした。
「今のまま頑張れば、独立できるかもしれない。」前を向く言葉ばかりを、探して拾っていた時期です。
これはカラーバス効果(今日のラッキーカラーは赤、と言われた日は、街の赤いポストや赤い車ばかりが目に入る、という心の働き)そのものでした。
裏を返せば、赤以外は見えなくなっているということでもあります。都合のいい情報だけが集まり、都合の悪い情報は捨てられる。盲信の入口です。
だまされた、というより、
自分で選んで、確かめなかった。
それでも、いい名前だと思っています
言ったのが誰かは、今となってはどうでもいい話になりました。
職人やプロだという自覚があるなら、「まだまだ(Next One)」という気持ちは、一人でやる商売ではとても大事だからです。
ちなみに、チャップリン本人も、この言葉が似合う人ではありました。
同じテイクを何度も撮り直し、完成したはずの作品を公開の直前まで直し続けた人です。言っていないだけで、やっていたことは「次はもっとうまくやる」そのものでした。
僕自身は、他人に評価してもらえるような代表作を、まだ何も残せていません。
それでも、昨日の自分との勝負なら、毎日できます。
勘違いで付けた名前でしたが、結果として、けじめの言葉になりました。
この失敗が、仕事のやり方になりました
数字には出どころを付ける
事例や統計を出すときは、どこで確認したかを必ず添えます。言い切れないものは【通説】と書きます。
盛らない
1円も盛りません。良く見せるために話を足すと、その1回で信用が終わります。
確かめてから渡す
社長にお渡しする情報は、自分で確認してから渡します。確認できなかったものは、確認できなかったと言います。
ホームページも、求人票も、同じです。
盛った言葉で来た人は、盛りがはがれた瞬間に去っていきます。
宝は、たいてい足元に埋まっています
たとえ話
ダイヤモンドを探しに出た男の畑から、
ダイヤモンドが出た。
ラッセル・コンウェル「ダイヤモンドを敷き詰めた土地(Acres of Diamonds)」より
アリ・ハフェドという農夫が、ダイヤモンドの話を聞いて心を奪われ、自分の農園を売り払って探しに出ました。何年も旅をして、見つからないまま、貧しいうちに生涯を終えます。
その農園を買った人が、ある日、敷地の小川で光る石を見つけました。
それが、のちに知られる大きなダイヤモンド鉱山でした。
宝は、売り払った本人の土地に、最初から埋まっていた。そういう話です。
確定
この話をした人
ラッセル・コンウェルという牧師が、この話を軸にした講演を6,000回以上おこない、その収益でテンプル大学(アメリカ)をつくりました。
逸話そのものは、旅の途中で聞いた語りをもとにしたたとえ話です。実在の記録として扱うものではありません。
出どころ:テンプル大学の公式サイト
「うちには、語る話なんてない」は、勘違いです
AI(人工知能)がどんどん賢くなって、きれいな文章はいくらでも出てくるようになりました。
だからこそ人は、泥臭いところ、人間くさいところにしか心を動かさなくなってきています。
そう言っても、こう思われるかもしれません。
「うちは普通の会社やけん、語るような話はない。」
これが、勘違いです。
社長が毎日当たり前にやっていることが、外から見たら宝の山です。大したことないと思えるのは、自分にとって当たり前だからです。
瓶の中にいる人に、その瓶のラベルは読めません。
だから、外から読む人間が要ります。それを僕がやります。
毎日のあたりまえ
朝いちばんに現場を見に行く。使う道具を自分で研ぐ。段取りの順番にこだわる。本人は何とも思っていない工程に、選ばれる理由が隠れています。
始めたときの理由
なぜこの商売を選んだのか? 最初の1件をどう取ったのか? うまくいかなかった時期に、何をやめなかったのか?
断ってきたこと
やらないと決めていること、受けない仕事。断ってきたものの中に、その会社の人柄が出ます。
ストーリー型のホームページ、
作ってみませんか?
話は、こちらから掘りに行きます。社長が話せることを話してもらえれば、あとは僕が形にします。
まずは30分、いまやっていることを聞かせてください。
